水は英語で何というでしょうか ー 日本語と英語の面白い違い

Luke
こんにちは、イギリス生まれ、東京在住英語教師と作家のLukeです。

今この記事を読んで下さっている中の大半の方は、「水」は英語でwaterと習ったと思います。しかし、ネイティブがwaterと言った時、それが必ずしも冷たい水だとは限りません。waterは温度に関係なくH20の液体を指すので、waterは日本語では水かもしれませんし、お湯や熱湯かもしれません。もし熱いのか冷たいのかを表したい場合は、以下のような英語を使います。

冷たい水 cold water
お湯  hot water
熱湯 very hot water/boiling hot water
沸騰しているお湯 boiling water
1つ注意してほしいのは、boiling waterとboiling hot waterの意味が異なるということです。boiling waterは沸騰しているお湯ですが、boiling hot waterは沸騰しているかのように熱いwater、つまり熱湯というような意味になります。

Make sure to use hot water, not cold water.
水じゃなくてお湯を使って。

Put the eggs into the boiling water and then wait 5 minutes.
卵を沸騰したお湯に入れて5分間待ちます。

Bring the water to a boil before putting the spaghetti in.
スパゲティーを入れる前にお湯を沸騰させます。

Wow, this bath water is boiling hot!
うわぁ、お風呂のお湯クソ熱い!

そして、冒頭で書いたようにネイティブがwaterと言った時、それが冷たい水とは限らないのはどのような場合なのかを説明したいと思います。
たとえば、やかんでお湯を沸かした時に、そのやかんの中に入っているのが熱湯だというのは、だいたいの人には想像がつくでしょう。また、お風呂に入る時にバスタブに入っているのはお湯、お茶を入れる時に使うのは熱湯、ガラスのコップに入れるのは熱湯ではなく水、のようにわざわざ冷たいか熱いのか言わなくても分かる場合がありますね。そのような場合、多くのネイティブはwaterと言います。

Please can you pour some of the water in the kettle into my mug?
やかんのお湯を僕のマグカップに入れてくれますか。

Don’t make tea with that water.
そのお湯でお茶を入れないで。

Can I put some bubble bath in the water?
お風呂のお湯に入浴剤を入れてもいい?

I like to drink a glass of water every morning.
毎朝コップで水を飲むのが好きだ。

これは日本語と英語の大きな違いですね。多くの日本人の頭の中には、「water=水」とインプットされているので、混乱してしまうかもしれません。実は、僕はまだ「お湯を沸かす」を「水を沸かす」とよく言ってしまいます。
最後に、英語 with Lukeというサイト名にちなんで、lukewarmという表現も紹介します。lukewarmは液体だけに対して使う表現で、熱くも冷たくもない、つまり「ぬるい」というような意味になります。

I hate lukewarm tea.
生ぬるい紅茶は嫌いだ。

I can’t take a bath in lukewarm water!
ぬるいお風呂になんか入れないよ!

余談ですが、僕は水を沸騰させてお湯にするのに、「水を沸かす」ではなく「お湯を沸かす」というのに違和感を感じます。皆さんの中でも同じことを考えたことのある方はいますか?やはり日本語は難しいです。

ABOUT LUKEこの記事をかいた人

こんにちは、筆者のLuke Tunnicliffeです。母はアメリカ人、父はイギリス人。イギリスのコーンウォール州生まれ、13歳のとき、アメリカのノースカロライナ州へ。大学卒業した後はワシントンD.C.で雑誌編集者・記者の仕事を経験。その後、新潟県の中学校で英語教師を2年間。現在、東京に在住。著書に『イギリスのスラング、アメリカのスラング』(研究者)、『この英語、どう違う?』(KADOKAWA)、『「とりあえず」は英語でなんと言う?』 (大和書房)、『「さすが!」は英語でなんと言う?』、「カジュアル系」英語のトリセツ」(アルク)があります。NHK基礎英語1の「4コマでニュアンスを学ぶ基本英単語」、婦人公論の「ティーテイムEnglish」 の連載もあります。 イギリス、アメリカ、日本で経験した様々なことをこのサイトに生かし、皆さんにお届けしたいと思っています。 皆さん、これからもよろしくお願いします。新着記事を読みたい方は、ぜひ英語 with Lukeをフォローして下さいね。

15 件のコメント

  • いつも興味深く読んでいます。フィリピン在住の日本人です。
    湯を沸かす、ですが地方や世代によっては「水を湯に沸かす」と言うこともありますね。あまり一般的ではないですが。

  • 自分の中では、お湯を沸かす、はお湯を作るために水を沸かす、の短縮形の様に思え、あまり違和感がありません。しかし、水を沸かしてお湯を作るのですよね。うーん、そう言われるとそうですね。

  • Lukeさん、はじめまして。いつも楽しく読ませて頂いています。とても丁寧な説明で英語の勉強になっています。ありがとうございます。
    さて「お湯を沸かす」ですが、日本語の助詞「を」の用法として、「結果目的」というのがあります。その動詞の結果が自明であっても結果目的語を取るケースがあるということです。例えば「掘る」という動詞ですが、「土を掘る」と「穴を掘る」を比べると、「対象目的」と「結果目的」がよく分かっていただけるのではないかと思います。

  • >Make sure to use cold water, not hot water.
    >水じゃなくてお湯を使って。
    coldとhotが逆のように思えるのですが、これが正しい表現なのでしょうか?

  • いつもすごくお世話になってます。
    単語の違いだけでなく例文も多くて勉強になります♪
    「お湯を沸かす」は沸かしてお湯にするので湯を沸かすだと思います。確かに沸かすものは「水」ですが、「お湯」にするので。日本語では抽象的な表現が多くありますがこれもその一つだと。英語は、「何を何にする」と明確ですが、これのように「何にする」だけの言葉があります。「お湯を沸かす」は「お湯にする」ととってもらうと早いです。他の例が浮かばないので考えておきます。もう感覚ですね、英語で理解できない表現があるのと同じです。私もLukeさんの記事を見る度に毎回日本語をしっかり身につけたいと思わされます♪

  • なぜなら、お湯になる前の水は沸かないからです。
    水に熱を加えますと、お湯になります。
    お湯にさらに熱を加えると、湯が沸き始めます。
    つまり、この「沸く」と言う言葉はぐつぐつと音を立てて沸騰している状態を指すのです。
    ですから、水は沸かないのです。
    確かに、大抵の場合において水を沸かそうとするのですが、沸き始めた時には既にお湯になっているのです。

    • It really makes sense. Someone on Yahoo answers, Japan says ”を” is 結果目的語. It says お湯 is the result, which water becomes hot water. For example, “ご飯を炊く”, “お茶を沸かす” “穴を掘る” and so on 🙂

  • ちなみに、「風呂が沸いている」のような表現は、そもそもは比喩です。
    ニュアンスはかなり違いますが、英語の
    Wow, this bath water is boiling hot!
    と似ていますね。
    実際にはboilingではないけれど、boilingのようだ、という事です。

  • こんにちは(^-^)/
    いつも興味深く拝見してます。
    お湯を沸かす…今まで疑問に思いませんでした、なるほど bring the water to a boil は論理的ですね。
    ところで、後半の before putting it in the spaghetti はお湯をスパゲティの中にいれることになりませんか?
    before putting in it the spaghetti か
    before putting spaghetti in it かなと思いましたが、ちがってたらごめんなさい。

  • Thank you very much for all of your replies. I think I have a much better idea of why お湯を沸かす is used now. Also, thanks for pointing out the errors I made.

  • “dig the ground to make a hole”のことを普通”dig a hole”というのと同じです。よく考えると英語でも無数に例があります。”light a fire” “build a house”等々。
    lightはlight a candle/cigaretteとも言えることから、何かものを燃やす、火を付けるという意味ですが、light a fireともなぜか言えてしまいます。buildも分析すれば、木材、石材、鉄筋やコンクリートを使ってなにか構造物を作るという意味ですが、目的語は完成物(=house)ですね。英語や日本語に限らず多くの言語である構造ですよ。

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