「しょうがない」は英語で? 深刻な順で12つの表現

しょうがないは英語で
Luke

こんにちは、イギリス生まれ・東京在住、英語教師で作家のLukeです。今週、僕が書いたオノマトペ(擬態語・語音後)についての本 が出版されました。是非チェックしてみて下さい!

日本人は嫌なことにあって仕方がない時によく「人生はそういうものだ。」や「しょうがいないね。」と言うでしょう。

英語でも「しょうがない」という気持ちをよく表すので、 気軽なときの擬音語のHo hum!から深刻なときのYou had no choice!までよく耳にする12つ表現を深刻準でリストアップしました。

クマのプーさんのtiddely pom は日常会話であまり使いませんが、僕が気に入っている表現なので説明を付けました。


You had no choice.

相手が後悔する決断したときには慰めるためにYou had no choice.と言えます。

You had no choice.
他の選択肢がなかったでしょう。

It was inevitable.

inevitableは「避けられない」という意味ですので、必然的な結果があったときに言います。

It was inevitable.
避けられないことだった。

There’s nothing that can be done.

There’s nothing that can be done.はもっと長いフレーズですが、しょうがないの意味をうまく伝えていると思います。「できることがないよ」という意味ですね。

Tweety
There’s nothing that can be done.
できることがないよ。

It can’t be helped.

通常、helpは「助ける」という意味ですが、It can’t be helped.は「できることがなかった」という意味になります。

It can’t be helped it.
できることがないよ。

I can’t help it. は自制心を失ったときに言います。

I can’t help eating kaki-pi.
柿ピーをどうしても食べたくてしょうがない。

僕みたいに、柿ピーが好きすぎる方は、英語の「好き」 柿ピーへの愛の深さ順の記事も参考して下さい。笑

It is what it is.

It is what it is.は「そういうことだから」という日本語に近いでしょう。

It is what it is.
仕方ないね。

She is who she is.やWe are who we are.なども言えます!

That´s life.

英語では、That’s life.というフレーズをよく使います。That’s life.は人を慰める時や自分を励ます時に使います。「そんなに悩まないで人生を歩もう」と思いながら口に出す人が多くいます。

Howard
My job interview went really badly.
仕事の面接は全然うまく行かなかった。
Kate
That´s life. I’m sure your next interview will go well.
これが世の中ってもんだよ。次回の面接はうまくいくと思うよ。

しょうがないをフランス語で

That’s life. と同じニュアンスの C’est la vie! というフレーズもあります。これは英語ではなくフランス語ですが、英語のネイティブはThat’s life. もC’est la vie! も両方使います。多くの英語のネイティブにとって、フランス語のC’est la vie!の方がおしゃれに聞こえます。

Bruce
C’est la vie! Let’s just do better next time.
人生はそういうもんだ! 次回もっと頑張ろう。

スポーツで使う「しょうがいない」

スポーツで得点したときには、Nice one! と言いますが、ゴールなどを外したときには、Tough luck!と言えます。

Tough luck!
しょうがないね。

Bad luck!もよく言いますが、Bad luck.は残念だ。という意味に近いです。

しょうがないを表す諺

「しょうがない」を表す二つの諺があります。まず、There’s no use crying over spilt milk.と言います。これを直訳すると、「ミルクをこぼしたら、泣いてもしょうがない、こぼしたミルクのことを嘆いても無駄」になります。

Lily
There’s no use crying over spilt milk.
ミルクをこぼしたら、泣いてもしょうがない。

日本では、「覆水盆に返らず」ということわざがありますね。「済んだ事は仕方がない。」を意味するWhat’s done is done.とも言えます。

アメリカ人はThat’s the way the cookie crumbles.と言います。crumbleは「粉々になる」という意味で、文字通り「クッキーはそういうふうに砕ける」になりますが、「あたりまえの状態だよ」という意味になります。

That’s the way the cookie crumbles.
あたりまえの状態だよ。

一番よく耳にするoh well

There’s nothing that can be done.は長いフレーズなので、独り言としては使いません。独り言で「しょうがない」を表すネイティブが一番多く使われているフレーズはOh well.です。例えば、僕はこの間、激安の航空便を見つけたので買おうとしたら、値段が大分高くなっていました。その時に、Oh well.と言いました。

George
I couldn’t buy the plane ticket. Oh well.
航空便が買えなかった。まあ、しょうがないね。

英語の擬音語のしょうがない

Ho humは元々あくびの擬音語ですが、現在「しょうがない」を軽く現したいときに使います。

Ho hum!
まあな!

ちなみに、形容詞として使う場合、ho humは「つまらない」という意味になります。

That was a ho-hum performance.
その演技はちょっとつまらなかったね。

父はho hum tiddely pom. とよく言います。それはより長いオノマトペで、少し滑稽な「しょうがない」の言い方です。

Ho hum tiddely pom.
まあな、まあな!

pomはpumとして発音します。

クマのプーさんのtiddely pom

tiddely pomはクマのプーさんとピグレットの決めセリフの一つです。tiddely pomはそれほど深い意味がないですが、以下のプーさんの歌を見ると、しょうがないの意味に近いと思います。

The more it snows   雪が降れば降るほど
Tiddely pom   しょうがない
The more it goes on snowing 雪が降り続きます。
Tiddely pom   しょうがない
And nobody knows    誰も知らない
Tiddely pom      しょうがない
How cold my toes   自分の足指がどれぐらい冷たく
Are growing.   なっていく
Tiddely pom、tiddely pom、tiddely pom! まあな、まあな、まあな!

 

「しょうがない」のクイズ

「しょうがない」を表す英語をマスターしましたか? 是非このクイズを受けてみましょう。

  1. It is …. it is.
  2. スポーツで良く使う「しょうがない」の英語はどれでしょうか?
  3. どの表現が正しいでしょうか?
  4. フランス語で「しょうがない」を表現するフレーズはどれでしょうか?

この英語にもチャレンジーしてみませんか?

「しょうがない」を英語で表現するのは楽しいですね。「懐かしい」の英語「甘える」の英語も言えますか?

14 件のコメント

  • 覆水盆に〜は、仕方がないと言う意味ではありません。
    一度起こしてしまったことは、決して元に戻すことは出来ない。つまり、やり直しは出来ないからこそ軽はずみな言動は慎むべきであると言う意味で、軽挙妄動を戒める諺です。なので、軽挙が裏目に出た結果について、やってしまったことは仕方がないと自己解決するのとは全く違います。
    よく、仕方がない➡︎こぼれたミルク➡︎覆水盆〜と説明されていますが、右に行くにつれ解釈がズレてしまっています。

  • こんにちは!はじめてサイトを拝見しました。絵もとっても可愛いし、説明もわかりやすくて、素敵なサイトを発見できてラッキーです!
    「しかたがない」とい表現を先日使おうとして迷いました。
    「彼のいるアメリカに行きたいけど、今は入国制限されているから行けないんだ。仕方ないね。」というシチュエーションの時は
    上記のうちどれが一番ふさわしいですか?
    「 I want to go to States to see my boyfriend. but now I can’t go because of Coronavirus. ~仕方ないよね。」
    お返事いただけるととてもうれしいです!

  • 「腹水本に帰らず」にコメント出されている方がいますが、関連して質問です。
    逆に英語Nativeの人がThere’s no use crying over spilt milk.と言った場合、
    日本人が感じるような「戒め」の意味はあるのですかね?
    同じ現象でも異なる文化によって受け取り方や使い方が違うという、いい例ですよね。
    勉強になります。

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    記事を書いたLukeについて

    英語の教師と作家。父はイギリス人、母はアメリカ人。イギリス生まれ、13歳でアメリカへ。卒業後はワシントンDCで記者。現在東京に在住。著書に『この英語、どう違う?』(KADOKAWA)、『とりあえずは英語でなんと言う?』 (大和書房)、など。NHK基礎英語1と婦人公論の連載。