hitの意味とは ー 「He was a hit.」と「He was hit.」では面白い程意味が変わります

Luke

こんにちは、イギリス生まれ・東京在住、英語教師で作家のLukeです。今週、僕が書いたオノマトペ(擬態語・語音後)についての本 が出版されました。是非チェックしてみて下さい!
Hit

先日、「Bezos Is a Hit in a Washington Post Newsroom Visit」という記事を読みました。電車が大きく揺れていたせいか、タイトルの「is a」という部分を見落とし、僕の脳には「Bezos Hit in a Washington Post Newsroom Visit」と伝達されました。「えぇ!Washington Postの記者が、Amazonの企業者のJeff Bezosを殴ったの!?」と驚きと興奮を胸に読み始めましたが、以下の文を見て自分の間違いに気付き、一瞬にして冷静になりました。

He charmed the room of 20 hard-bitten journalists.

タイトルは「Bezos hit」ではなく、「Bezos is a hit」というフレーズでしたね。通常、「Bezosが殴られた」は、「Bezos was hit」なのに、なぜ僕が「Bezos Hit in a Washington Post Newsroom Visit」でBezosが殴られたと思ったかというと、英文新聞はよくこのように、タイトルで「is」などのbe動詞を省くからです。

I was hit yesterday by a drunken sailor.
昨日僕は酔っぱらった船員に殴られた。

車などに轢かれた時やぶつかった時にもhitを使います。

He was hit by a bus.
彼はバスにぶつかった。

そして、「He is a hit.」は、僕の読んだ記事のタイトルにもあった通り、「He is very popular」、「He is well-liked.」という意味になります。
「is a hit」は人だけではなく、イベント、商品などに対しても使います。

The party was a big hit.
パーティーは大成功だった。

The Nissan Leaf was a big hit in America.
日産リーフという車はアメリカで大人気だった。

「big」と「hit」はよく一緒に使われていますが、より表現力の高い「massive」や「huge」などの副詞も良いでしょう。
元々「a hit」は主に音楽に対して使われていました。「ヒット曲」や「ヒットチャート」など、日本語でもヒットは音楽に対してよく使いますね。

The Black Eyed Peas’ album was a massive hit.
ブラックアイドピーズのアルバムはものすごくヒットした。

ちなみに映画の場合、「hit」より「blockbuster」をよく使います。
hitというスラングにはさらに別の意味もあります。暗殺やマフィアについての映画で、「carry out a hit」というと、「計画を練って人を殺す」という意味になります。例えば、

We are planning on carrying out the hit tonight.
今夜、あの暗殺の計画を実行する。

そして、「hit man」は暗殺の計画を実行する人、つまり殺し屋です。日本でもヒットマンという言葉は知られているでしょう。
「hit on」、「hit it off」などのスラングもよく耳にしますが、それはまた別の記事で説明しますね。

2 件のコメント

  • いつもFacebookで拝見させて頂いてます!
    分かりやすいし、楽しくてとっても更新が楽しみですo(^▽^)o
    その事なんですが、私あまりfacebookを開かないのでLINEでも掲載してほしいです!
    公式サイトみたいなかんじで作って頂き、友達になるとこういう事が学べるとか…また動画とかでも…検討お願いします\(^o^)/

    • Hi Natsu,
      That’s a great idea. I was thinking about that too. I will try Line out when I have the time, but I think they only offer a paid service for websites and organizations.

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    記事を書いたLukeについて

    英語の教師と作家。父はイギリス人、母はアメリカ人。イギリス生まれ、13歳でアメリカへ。卒業後はワシントンDCで記者。現在東京に在住。著書に『この英語、どう違う?』(KADOKAWA)、『とりあえずは英語でなんと言う?』 (大和書房)、など。NHK基礎英語1と婦人公論の連載。