神社とお寺は英語で何という? ー 神社は必ずしもshrineというわけではありません

Luke

こんにちは、イギリス生まれ・東京在住、英語教師で作家のLukeです。今週、僕が書いたオノマトペ(擬態語・語音後)についての本 が出版されました。是非チェックしてみて下さい!

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僕が日本に住み始めて割とすぐの頃、地元の人に「お寺」と「神社」という日本語を教わりました。「神社はshrine、お寺はtempleだよ。」と言われ、「へぇ、そうなんだ。」と思っていましたが、日本にいればいるほどその英語の使い分けに違和感を感じるようになりました。

通常、英語でshrineといったら、神社とは違って特に神道とは関係がありません。shrineはキリスト教、仏教、イスラム教に対しても使われています。shrineは、人が集まり神様に祈る場所ではなく、ある神様や聖人のために作られた建物で、閑静な場所にあり巡礼などで訪れる場所といったイメージです。

一方、英語でtempleといったら、人が集まり祈る場所になります。templeはラテン語のtemplumに由来し、templumは元々ジュピターのようなローマ帝国の神様に祈る場所でした。現在templeという英語は、仏教、ユダヤ教、イスラム教の建物に対して使われています。キリスト教の場合は教会を意味するchurchといいますが、東方正教会の場合は、よくtempleといいます。
つまり、日本語では宗教によって神社かお寺かが分かれていますが、英語では目的によって建物の呼び方が分かれています。日本に住んでいるネイティブも、神社をshrineと呼んだりお寺をtempleと呼んだりしますが、日本人は英語でのshrineとtempleの意味合いを理解すると良いでしょう。

17 件のコメント

  • Luke様
    貴殿のブログをいつも興味深く拝読しております。
    英語教師として日本人にご教授なさる貴殿の立場を鑑み、
    日本文化の涵養と栄達のため、不躾ながら貴殿の日本語について、
    一言御注進申し上げる次第です。
    当記事の末尾、《日本人は英語でのshrineとtempleの意味合いを理解すると良いでしょう》についてですが、
    一般的に日本語においては、「○○人」という云い方は欠礼にあたる可能性があります。
    特に上記の引用文においては、特定の人物に具体的な行動規範を促す物なので、その可能性がより高まります。
    「○○人」という云い方が全く問題なく使用できるのは、
    特定の具体的集団に対する指示や命令を明示せず、抽象的なことがらを述べる場合です。
    例えば、「日本人の身長は戦後飛躍的に増進した」などです。
    あるいは、「日本人用の登記名簿はこちらです」などです。
    NGな例は、「日本人がやってきた」や「日本人のつくった料理」「日本人はポルノばかり見る」などです。
    ただ、境界線上にあるのは、「日本人の木登りは見事だ」のように、木登りという具体的な行動を示しつつ、名詞化されることで抽象度を獲得している場合です。おそらくこの種の表現は言い方や場面などに依拠して判断され得るかと思います。
    以上、くどくど述べましたが、日本語はまことに奥が深いもので、
    外国人向けの教科書のレベルが年々向上しているとはいえ、
    まだまだ完璧ではありません。
    よって以上の言上げは決してあなた個人を攻撃するものではなく、
    純粋に日本文化の正しい伝搬を意図して書かれたものです。
    貴殿の日本語力の向上、ひいては日本と外国との親和的な結びつきを祈念して以上の悪文を草しました。
    長文、諒としてください。
    Jeff

  • Lukeさん。いつも興味深い記事を書いてくださってありがとう。
    日本人の多くは世界の各国と比較すると
    クレーマー体質です。ごく個人的な不愉快を、あたかも大部分が感じるているよう印象付けるように意見を述べる傾向があります。
    気にしないでくださいね。
    「日本人は英語でのshrineとtempleの意味合いを理解すると良いでしょう」
    については、法律を定めているわけではありませんし、特許申請のための文章を記しているわけでもありません。この表現において”日本人の多く”に対する文章であることは、普通によく理解できました。
    これからもLukeさんのスタイルでLukeさんの記事を楽しみにしています:)

    • Asian tigerさんのコメントで「日本人の多くは世界の各国と比較すると クレーマー体質です。ごく個人的な不愉快を、あ たかも大部分が感じるているよう印象付けるように意見を述べる傾向がある」と書いてらっしゃいますが、とても違和感を感じます。
      日本人がクレーマー体質とは初めて聞きました。
      日本人は過去に何度もイギリス等のホテル業界から、クレームも他の国々の人々より最も少なく礼儀正しく大人しい、ホテル側にとって最も好ましい客と評価され一位になっています。
      Asian tigerさんはどちらの国の方かわかりませんが、日本人がクレーマー体質だなんて不名誉な事を明言するのはやめていただきたいです。
      日本人の評判を貶める草の根活動をされている韓国人かと思いましたよ。
      御名前も韓国を象徴するAsian tigerですし。
      こう私が推測するのは、海外留学中にクラスにいた韓国人の女の子がクラスメイトに「日本人は悪い民族」と言いふらしていたのを実際見たからです。
      ありもしないことを吹聴して、日本人が悪いと悪口を言われるのは悲しくつらいことです。
      Lukeさんは賢い方だと信じていますのでAsian tigerさんの言うことも真に受けずかわしてしまうと思いますが。
      日本人は人に迷惑かけなくないと、不満があっても我慢して言わなかったり、トラブルと不和を招くのを回避したいので言わない人が多いと思います。クレーマー体質だとは思いません。
      Asian tigerさん、あまり日本人を貶める様な無礼な物言いはやめてくださるよう御願いします。

  • え?何言ってるの?asian tigerさんは謙虚に言っただけだと思います。Jeffさんの発言が少し攻撃的に見えるので、日本人(自分)を少し下において卑下したコメントをするのはとても日本人らしいと思いますが?
    なんでもかんでも韓国のせいにするのはやめたらいかがですか?みっともないですよ?

  • もし仮にAsian tigerさんが日本人で、自国民をクレーマー体質と言うのは謙虚ではない。
    卑下しすぎ。というか、自分の顔に泥を塗るのはおかしい。
    謙虚さはエレガントだと思うけど、日本人がクレーマー体質だとAsian tigerさんが言ってるのはぜんぜん優雅に思えないなぁ。
    Anonymousさんはちょっと幼稚ですよね。
    理解できないなら、心理学を学んでみて。
    自分、自分の国を悪く言うのがいかに悪い影響があるか。
    決して謙虚ではないです。「日本人はクレーマー体質」って言うのは侮辱です。
    気分悪いです。

  • みなさん討論しておられますが…そこまで言い争う必要がありますか?仮にこの場で自分の意見が正しいものと見なされたとしても、ご自分が何か得をしますか?
    楽しくLukeさんのプログを拝見していればそれで良いではありませんか。
    互いを認め合い、楽しみましょうよ(^^)

  • Asian tigerさんが「日本人の【多く】はクレーマー体質」と表現しているのがそもそもおかしい。
    日本人の多く=90%‐70%がクレーマー体質だなんて。
    フランスやイギリス、アメリカ色んな場所にいってごらんよ。
    それは間違っているってわかるから。
    多くの人が目にするだろう場所に日本人がクレーマー体質だなんて書いたら、日本人のみんなは傷つくよ。
    わざわざそんなことをLukeさんに伝えて、刷り込みしてるみたいですね。
    Asian tigerさんは「90%‐70%?多くの日本人はクレーマー」と書かずに
    「Jeffさんはクレーマー体質」と書けば、クレームをしないおとなしい日本人を傷つけることはなかったのに。
    Jeffさんは自分は日本語の理解があると優位性を誇示したいだけのおじさん。
    Lukeさんはべつに変な事は書いてない。
    何でもかんでも韓国人のせいにするなとかいてるひと、韓国人の意地悪を受けたことがない経験の浅い愚かな善人ぶってる人。
    自分が韓国人から日本人は悪い民族で~とクラスに吹聴されたり、意地悪されたり、辛い思いをしてごらんよ。
    人の痛みが、自分が経験してないからわからない人なんですね。
    変な事を書いてるのはJeffとAsian tiger、Asian tigerのフォロワーですね。

  • はじめまして。
    みなさんが問題とされている部分、私はただ単に「temple=寺、shrine=神社とパターン的に覚えるのでなく、ネイティブの使うtempleとshrineの意味合いの違いを知っておくと理解が深まりますよ」という意味でとりましたが、どうでしょう。
    なるほどなぁと、勉強になりました。

  • 私もこの記事を読んでGonさんと同じ意味で理解しました。
    一般的にはtemple=お寺という訳があてられていますが
    英語と日本語の言葉の指す守備範囲が違うので
    日本人が当たり前のように口にしている言葉でも相手に伝わる英語で表現するにはどう言えばいいだろうと考えるきっかけになる好例ですよね。
    お稲荷さんが祀ってある小さなほこらとかはshrineで良いように思いますし、縁日が行われるような神社だとまた違った説明が必要かも、それを考えるのも面白いですね。

  • 神社というのはもともと神様(日本の八百万の神の中の)がいらっしゃる神聖な場所という意味合いなので、Shrineでいいのです。

  • 白熱してますね。
    先週、シンガポールでTiger Beerを飲んでいたんで、Asian tigerという名前にしました。自分の考えとは異なる人物を、特定の国の人であると断定して批判する行為は、日本人として残念です。
    ちょっと言い方を変えます。日本人の大部分は母国語を理解する相手に対して、、他国と比較するとクレーマー体質です。不満の対象が英語だけしか理解しないと考えられる相手には、その場では不満を我慢します。
    グローバルに展開している企業では、これは常識のようですね。

  • Jeffさんの文章、江戸時代みたいですね。伝搬て言葉、なかなか見る機会ありませんので新鮮です(^^)
    Asian Tigerさんは、顔文字の入れ方が海外の方みたいですね(^^)
    「苦情」は、商品やサービスについての不満などに対し改善を要求するのみですが、「クレーム」は不満などに対し代償や保証を要求します。
    「こんなにオレは不愉快だけど、おたくはどうしてくれるの?」という感じですね。
    望む決着は金品か、あるいは相手を困らせること自体を楽しんでいるので止めようとしないみたいです。
    このように、クレーマーだと対応がめんどくさい怖い人のイメージがあるので、私は良い意味に聞こえず不快に感じます。
    ここに書かれている方たちもおそらくそこが引っ掛かったので、コメントしているのではないでしょうか。
    だから、「日本人はクレーマー体質」というより「注文が多い」「こだわりが細かい」という表現の方が馴染みがあるし受け入れやすいように思います。
    さて本題ですが、日本語では宗教によって神社かお寺かが分かれるけど、英語では目的によって建物の呼び方が分かれるということが大変面白く感じました。
    これからも参考にさせていただきます。
    ありがとうございました。

  • はじめまして、お邪魔いたします。
    おそらく実際のところは「神社はshrine」としか言いようがない、
    たとえばそのまま「jinjya」と言っても結局「それは何か」と由来を説明するしかない、しかし難しい、
    明治時代の廃仏毀釈なども名前は知っていても説明しにくい
    (寺と神社がゴッチャになっていたので分けた時期があります)、のでこの結果かな、とも思います。
    スッキリされないかもしれませんが、
    その分野に特に詳しい上に説明を得意とされる方以外は
    当分は「神社はshrine」とおっしゃるのではないかなと思われます。
    日本人はクレーマー体質とおっしゃる方もおられるようですが、大方の日本人のクレームって、まず身内以外には意味が分からないと思います(笑)ずいぶんと細やかな方もいらっしゃるもんだなと感心しきりです。
    では失礼いたしました!

  • はじめまして。
    神社は人が集まり神様に祈る場所ではなく、神様がいる場所だから人が集まり祈るので、shrine で合っているんですよ。

  • temple の意味を探して、ここにたどり着き、興味深く読ませて頂きました。
    自分が感ずるに、
    神社とは、神様を祀る神聖な場所。巡礼する場所(建物)。
    お寺(寺院)とは、仏教において修行する場所(建物)。
    と捉えています。また、日本人の感覚として神社とお寺は別のものです(昔は一緒になっていましたが「神仏分離」によって分けられました)。
    よって、神道の神社=shrine。仏教のお寺=temple と分けるのが一番スッキリしますし、腑に落ちます。
    外国語で自国の説明をするとき、完全一致ではなく類似する意味合いの言葉を当てはめるのは、よくある事だと思います。大多数の日本人が神社・お寺を分けて認識しており、神社とお寺では意味合いも異なりますので、神社=shrine は正しいと思いました。

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    記事を書いたLukeについて

    英語の教師と作家。父はイギリス人、母はアメリカ人。イギリス生まれ、13歳でアメリカへ。卒業後はワシントンDCで記者。現在東京に在住。著書に『この英語、どう違う?』(KADOKAWA)、『とりあえずは英語でなんと言う?』 (大和書房)、など。NHK基礎英語1と婦人公論の連載。