スコットランドが独立したら、イギリスはどのような国名を使うのでしょうか

Luke
こんにちは、イギリス生まれ、東京在住英語教師と作家のLukeです。

もしかすると明日、イギリスという国が将来存在しなくなることが決まるかもしれません。
なぜかというと、スコットランドは独立するかどうかという住民投票が明日行われるからです。独立するという投票が多かった場合、イングランド、ウェールズ、北アイルランドが残ります。スコットランド人の過半数が独立したいと思っているならもちろん良いと思いますが、独立に伴い沢山の問題が発生します。

まず、イギリスの国旗はどうなってしまうのでしょうか。
flag history
現在のイギリスの国旗つまりユニオンジャックは、イングランド、スコットランド、北アイルランドの旗が組み合わさって出来たものです。ユニオンジャックは、ファッション業界でも度々注目されるような有名な国旗ですね。しかし、スコットランドが独立するとなると、ユニオンジャックからスコットランドの青い部分を取り除かないといけないという意見があります。青い部分がなくなると、ユニオンジャックはなんとも地味なものになってしまうでしょう。しかしユニオンジャックにはウェールズの旗が入っていないので、ウェールズの旗の黒と黄色を入れようという案などがあるようです。僕的にこの旗はなんだかとても違和感を感じますね。
new-flag
新しい国旗のその他の案を見たい方は、このページをご覧ください。
しかし、国旗より重大な問題は国名です。現在イギリスの正式名称は、the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland です。しかし長すぎるため、多くの人は United Kingdom か UK といいます。この United Kingdom の united は基本的に「結合している」や「連合している」という意味ですが、「協力する」という意味もあります。それなので、スコットランドが独立し協力しなくなったら、残念ながらもう united とはいえないでしょう。united ではない kingdom を United Kingdom と呼び続けるのはなんとも皮肉な話ですね。しかし、国名を変えるのはかなり大変なことでしょう。

当然ですが、ここ最近イギリスでは、スコットランドの住民投票が大きな話題となっています。そんな中、スコットランドを除いたイギリスの国を表すのに、the rest of the United Kingdom や Rump United Kingdom という呼び名がよく使われています。the rest は「残っている」という意味なので、「イギリスの残り」というニュアンスになります。 rump には「残っている部分」と「お尻」のふたつの意味があります。これらの呼び名は、rUK と略されているので、ニュース番組や新聞などでよく rUK という文字を目にします 。
例えばですが、これから先僕が自己紹介をする時に、「初めましてLukeです。出身地はイギリスの残りです」などと言う日が来るとは思たくありません。他の「イギリスの残っている部分人」達の多くもきっと同じ気持ちでしょう。
そして、Continuing United Kingdom と呼んでいる新聞もあります。これは rUK よりはマシかもしれませんが、この名前も特に良い名前だとは思えません。例えば、北海道が日本から独立したとし、北海道を除く日本が「存在し続ける日本」のような国名になって喜ぶ日本人は、とても少ないと思います。
しかし他の記者は、Future United Kingdom や Former United Kingdom など、もっと洒落た国名を考えました。これらを見た時僕は、スコットランドが独立してしまったイギリスにも明るい未来がある!と思ったのですが、それは大間違いだということに気付きました。これらの略語は FUK なので、なんと、もっとも失礼な英単語になってしまうのです。
新しい国名を付けるのは、非常に難しいことですね。国名のことを抜きにしても、イギリス国籍を持つ僕としては、明日の投票結果が気になって仕方がありません。

13 件のコメント

  • スコットランドとブリテンが一緒に成った過去の経緯が報道されないのは独立を願う人達の理解を妨げてると思います。
    日本に高飛車な中国が、清朝時代も屈辱の敗北の結果の香港で自らクリスチャンネームを名乗り、現在も中国内でもクリスチャンネームを名乗る有名人への非難は報道されてないのは、スピッツは弱そうな相手にだけは吠えるみたいに思えます。

  • いつもためになる話しありがとうございます!
    勉強になるだけでなく興味深い話題が多く楽しみにしています。
    今回のようなカルチャーや直接英会話ではない内容の時は日本語だけでなく英語でも書いてくれたら表現の勉強になるかと思いました。
    これからも楽しみにしています!

    • Thank you very much. I would like to write some articles in English sometimes as well, but of course there are thousands of sites with similar articles written in English on the web.

  • FUKめちゃ笑いましたwwww
    イギリス人から見た視点は僕らにとっては新鮮で、すごくためになりました!ありがとう!!

  • こんにちは!
    なにはともあれ、投票結果にはホッとしました^^
    ユニオンジャックがどう変わるかに関しては、面白いなと思いながら報道を見ていましたが、国名に関してLukeさんのこの記事のように深くは考えていませんでした。
    とても興味深いし大変な問題だなと再認識しました。
    上記「次男」さんのコメントにもあるように、この様な内容が英語でも載せて頂けたら更に勉強になると思いました。
    もし、お時間がある時にはどうぞよろしくお願いいたします。

    • Hi Mako,
      Reading articles in English rather than in Japanese would definitely be good practice. There already are many good English articles on this topic though. Perhaps I should provide more links to English sites.

  • SuperUKはどうでしょうか。
    あっSUKですね。
    F-wordやらS-wordやら多過ぎですねw
    ならば
    UltraUKは!
    UUK
    AKIRA的なネーミングだと
    NeoUKとか
    NUK…..

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    ABOUTこの記事をかいた人

    こんにちは、筆者のLuke Tunnicliffeです。母はアメリカ人、父はイギリス人。イギリスのコーンウォール州生まれ、13歳のとき、アメリカのノースカロライナ州へ。大学卒業した後はワシントンD.C.で雑誌編集者・記者の仕事を経験。その後、新潟県の中学校で英語教師を2年間。現在、東京に在住。著書に『イギリスのスラング、アメリカのスラング』(研究者)、『この英語、どう違う?』(KADOKAWA)、『「とりあえず」は英語でなんと言う?』 (大和書房)、『「さすが!」は英語でなんと言う?』、「カジュアル系」英語のトリセツ」(アルク)があります。NHK基礎英語1の「4コマでニュアンスを学ぶ基本英単語」、婦人公論の「ティーテイムEnglish」 の連載もあります。 イギリス、アメリカ、日本で経験した様々なことをこのサイトに生かし、皆さんにお届けしたいと思っています。 皆さん、これからもよろしくお願いします。新着記事を読みたい方は、ぜひ英語 with Lukeをフォローして下さいね。