fanny packの意味は何でしょうか ー アメリカ英語とイギリス英語の違いが招く恥ずかしい誤解

Luke

こんにちは、イギリス生まれ・東京在住、英語教師で作家のLukeです。今週、僕が書いたオノマトペ(擬態語・語音後)についての本 が出版されました。是非チェックしてみて下さい!

アメリカ人は、海外など観光に行く時によく fanny pack を使います。fanny pack とは、スリの被害に遭わないように携帯や財布などをいれる、いわゆるウエストポーチです。しかし、この英語をイギリス人に言うと、笑われるならまだしも、変な空気になってしまう可能性があります。なぜなら、アメリカで fanny は「お尻」という意味ですが、イギリスでは、女性の陰部という意味になってしまうのです。イギリス人はお尻を bum と呼ぶので、ウエストポーチは bum bag と呼ばれています。日本では「ウエストに付けるポーチ」という概念ですが、アメリカでもイギリスでも「お尻の上に置くポーチ」なのは面白いですね。

アメリカ人:Hold on. My camera is in my fanny pack.
イギリス人:Er, what are you talking about?!
アメリカ人:Didn’t you just tell me to take a picture?
イギリス人:You shouldn’t say that kind of joke in public.
アメリカ人:ちょっと待ってね。ウエストポーチにカメラが入ってるから。
イギリス人:えっ、ちょっと何言ってんの?!
アメリカ人:写真撮ってって言わなかった?
イギリス人:いや、街中でその冗談は最低だよ。

これは、知らずに言った方も言われた方も気の毒ですね。

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記事を書いたLukeについて

英語の教師と作家。父はイギリス人、母はアメリカ人。イギリス生まれ、13歳でアメリカへ。卒業後はワシントンDCで記者。現在東京に在住。著書に『この英語、どう違う?』(KADOKAWA)、『とりあえずは英語でなんと言う?』 (大和書房)、など。NHK基礎英語1と婦人公論の連載。