「勝つ」は英語で何という? ー 2020年の東京オリンピックに向けて日本人がよくする「win」の使い方の間違いを直しましょう

Luke

こんにちは、イギリス生まれ・東京在住、英語教師で作家のLukeです。今週、僕が書いたオノマトペ(擬態語・語音後)についての本 が出版されました。是非チェックしてみて下さい!

Won
2020年の東京オリンピックの開催地が、東京に決定しましたね。ホームは強みになるので、2020年のオリンピックでは、日本はより沢山の勝利をおさめるのではないでしょうか。そんなことにちなんで、今回は英語で「勝つ」はどう表すか説明したいと思います。

スポーツで勝った時、日本語では 「相手に勝った」や「相手チームに勝った」などと言いますね。そのせいか、日本人は英語で話す時、

X My friend always wins me at basketball.
友達はバスケでいつも僕に勝つ。

X We won the team.
私たちは相手チームに勝った。

という間違いをよくします。
英語で「win」は上記のように使いません。「win」は「人」ではなく、試合を意味する「game」や「match」などと一緒に使うのです。

My friend always wins the game when we play basketball.

I won the soccer match against the other team.

つまり、win + the + game というパターンになります。
「相手に勝った」を表したい場合は、「beat」という動詞も良いでしょう。「beat」は「勝つ」に似ていて、「beats me」や、「beat the team」のように使えます。

My friend always beats me at basketball.
We beat the team.

Tokyo beat Istanbul by a large margin to become the host of the 2020 Olympics.
2020年のオリンピックは、イスタンブールと大差を付けて東京が開催地を勝ち取った。

大勝した場合

スポーツで大勝利した時は、よく「thrash」というくだけた英語が使われています。

Japan thrashed the other teams at Judo.
日本は柔道で他のチームに確実に勝った。

しかし、「thrash」は通常の場合、激しく打つという意味になるので、気をつけて使って下さい。
僕にとっては、「trounce」という動詞の方が上品に聞こえます。
サッカーの話だと、

Manchester United trounced Liverpool five nil.
マンチェスター・ユナイテッドは、5ー0でリバプールに大勝利した。

のように使います。

4 件のコメント

  • スポーツファンの自分にとっては、非常に役に立つ記事です。ありがとうございます。
    でも、最後の例文は
    “ Liverpool trounced Manchester United five nil.”
    こっちにしてほしかったですね(笑)
    最近勝ったので

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    記事を書いたLukeについて

    英語の教師と作家。父はイギリス人、母はアメリカ人。イギリス生まれ、13歳でアメリカへ。卒業後はワシントンDCで記者。現在東京に在住。著書に『この英語、どう違う?』(KADOKAWA)、『とりあえずは英語でなんと言う?』 (大和書房)、など。NHK基礎英語1と婦人公論の連載。