nitpickingの意味と使い方、シラミの卵取りに由来する英語

Luke

こんにちは、イギリス生まれ・東京在住、英語教師で作家のLukeです。今週、僕が書いたオノマトペ(擬態語・語音後)についての本 が出版されました。是非チェックしてみて下さい!

本来、nitpickingとは人の頭からシラミの卵を取るという意味になりますが、現在はつまらぬあら探しをするという意味で使われています。シラミの卵はとても小さく髪の毛に強くくっ付いているので、nitpickingをする時には髪の毛を一本一本見て、爪で卵を取らなければなりません。nitpickingには細心の注意が必要なので、現在の英語では、人の態度や行動などに対して細かい問題点を探し、それを批判するという意味になります。これは日本語でいう、重箱の隅をつつくという表現に当てはまるでしょう。

My mum nitpicks pretty much everything I do — from how I clean the dishes to how I sweep the floor.
皿の洗い方から床の拭き方まで、母は僕がすることをほとんど全部批判する。

通常、nitpickingは悪い癖とされています。例えば、テレビを観ながらいちいち細かいことを批判する人はnitpickerと呼ばれています。

You are such a nitpicker!
お前は批判的なやつだな!

Nitpicking is a bad habit.
つまらぬあら探しは悪い癖だよ。

イギリス人は相手を批判する前に、I don’t want to nitpick, butというフレーズを使います。このフレーズは、あなたを批判したくないけど、批判せざるを得ないというニュアンスになります。

I don’t want to nitpick, but you really should get a proper job.
こんなこと言いたくないけど、あなたにちゃんとした仕事をしてほしいの。

1 個のコメント

  • いつも楽しみにブログを拝見させてもらってます。ところで質問なのですが、拭くはwipeで、掃くがsweepなのでは?それとも同じように使えるのですか?

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    記事を書いたLukeについて

    英語の教師と作家。父はイギリス人、母はアメリカ人。イギリス生まれ、13歳でアメリカへ。卒業後はワシントンDCで記者。現在東京に在住。著書に『この英語、どう違う?』(KADOKAWA)、『とりあえずは英語でなんと言う?』 (大和書房)、など。NHK基礎英語1と婦人公論の連載。